P-Code
P-Code(pseudo code)は、Visual Basic 6.0で利用される中間コードの形式です。Visual Basic 6.0は既定でネイティブコードにコンパイルしますが、オプションでP-Code形式にコンパイルすることも可能です。
実行時にはVisual Basic 6.0ランタイムがP-Codeを解釈して実行します。この点では.NET Frameworkの中間言語とJITコンパイルの先駆けとも言えるかもしれません。実行速度はネイティブコードより遅いですが、ファイルサイズが小さい利点が小さくなる利点があり、Visual Basic 6.0が広く利用されていた1990年代後半はアプリケーションの配布の主流がたかだか1MB程度のフロッピーディスクであったことを考えると、当時は一定の利用用途はあったかもしれません。ただし、商用リリースでは当時からネイティブコードが推奨されていたと記憶しています。
現在、P-Codeで作成されたアプリケーションはVisual Basic 6.0の統合開発環境を使用する以外の方法ではデバッグがほぼ不可能です。最近のバージョンのVisual StudioやWinDbgなどはP-Code形式を解釈できませんし、.NETのsos.dllのようなデバッグを支援する拡張機能も当然ありません。敢えてP-Codeを使用するメリットもないので、ネイティブコードでコンパイルすることをお勧めします。(そもそも、Visual Basic 6.0をやめることをお勧めします。)